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不動産投資ローンの担保割れの解決方法とは?評価の仕方も解説

不動産投資

不動産投資ローンや住宅ローンなど、不動産を担保にして融資を行うローンでは、担保評価額が借入額を上回っていることが非常に重要です。

融資額よりも担保評価額が下回っていることを担保割れと言いますが、担保割れの物件の融資を受けることは厳しくなります。

担保割れはなぜ起こり、担保割れ物件を不動産投資ローンで購入する方法はないのか、詳しく解説していきます。

不動産の担保割れとは?

不動産の担保割れとは、担保評価額が借入額を下回ることです。

なぜ、担保をとるのか、なぜ担保割れがネガティブに評価されるのか詳しく見ていきましょう。

不動産担保評価額が融資額を下回ること

担保割れとは、不動産担保評価額が融資額を下回ることです。

例えば、借入希望額が3,000万円であるのに対して、担保になる不動産の評価額が2,000万円の場合には、1,000万円の担保割れになります。

不動産投資の融資では担保評価額の範囲内で融資をするのが基本

不動産が担保になる融資では、担保評価額の範囲内で融資を実行するのが基本です。

万が一融資金の返済が滞った場合には、担保に入っている不動産を差し押さえて回収に充てるので、評価額が融資額よりも高くないと回収することができません。

不動産担保の評価方法

担保評価額は融資の申し込みがあると金融機関が行います。

不動産担保の評価方法はさまざまですが、金融機関が行う評価の方法は主に次の3つです。

  • 原価法
  • 取引事例比較法
  • 収益還元法

不動産担保の3つの評価方法について詳しく見ていきましょう。

原価法

原価法とは再調達価格から建物の築年数による減価修正を行って建物の価値を算出する方法です。

再調達価格とは、その不動産をもう一度建築した場合はいくらかかるのかという価格になります。

例えば、再調達価格が3,000万円、耐用年数が30年、築年数が18年の建物を原価法によって評価すると次のような計算式になります。(残存価格なしと仮定)

3,000万円×((30年-12年)÷30年)=1,200万円

購入時の費用をもとに算出するので、建物の個性を反映した評価ができるのがメリットですが、購入や維持にかかる費用を算出できないと計算することができません。

取引事例比較法

取引事例比較法とは、周辺物件の不動産の取引事例をもとに相場を算出して、不動産の評価額を計算する方法です。

例えば、周辺でA不動産(面積:150㎡、取引価格4,000万円)、B不動産(面積:100㎡、取引価格3,000万円)、C不動産(面積:200㎡、取引価格5,000万円)という取引事例があった場合には、それぞれの1㎡あたりの単価は次のようになります。

  • A不動産:26.6万円
  • B不動産:30万円
  • C不動産:25万円

これらを平均すると、(26.6万円+30万円+25万円)÷3=27.2万円です。

対象の不動産の面積とこの単価を乗じて評価額を算出します。

実際の取引相場に近い評価を算出することができますが、周辺の取引事例がない場合には価格を算出することが困難です。

収益還元法

収益還元法とは投資用不動産の家賃収入と利回りから評価額を算出する方法です。

家賃収入÷利回り=評価額

となります。

例えば年間家賃収入が120万円、周辺の利回りが6%であれば評価額は次のようになります。

120万円÷6%=2,000万円

実際の収益をもとにして評価額を算出するので、投資用の不動産を評価する際には最も不動産の評価を正確に計算することができる方法だと言えるでしょう。

ただし、収益物件だけにしか使用できない方法です。

投資用の不動産については、収益還元法か取引事例評価法によって評価を行うのが一般的です。

担保割れが起こる理由とは

担保割れが起こる理由は基本的には次の2つによるものです。

  • 販売価格が高すぎる
  • 家賃収入が少なすぎる

非常に簡単に言えば「高すぎる物件か」「収入が少なすぎる物件」といういずれかです。

投資対象としては的確ではないので、できれば担保割れ物件には手を出さない方が無難です。

担保割れが起こる理由について、もう少し詳しく見ていきましょう。

販売価格が高すぎる

販売価格が高すぎる場合には担保割れになってしまう可能性があります。

取引事例比較法によって評価をした場合、周辺の取引事例よりも高い金額で販売されている場合には評価額よりも販売額の方が高くなり、担保割れになる可能性が高くなります。

収益還元法も、周辺利回りよりも低い利回り設定となるような販売価格が設定されていたら評価額よりも販売額の方が高くなり担保割れになります。

いずれの評価方法であれ、販売額が相場や利回り相場と比較して高すぎるために担保割れになってしまいます。

家賃収入が少なすぎる

収益還元法で評価した場合には、家賃収入が少ないケースも担保割れになる可能性が高いでしょう。

例えば周辺相場の利回りが6%、年間家賃収入が120万円であれば評価額は2,000万円です。

一方、家賃収入が60万円しかない場合には1,000万円の評価額となります。

収益還元法では家賃収入が少なければ評価が下がりますが、販売価格が家賃収入に見合わないものであれば、担保割れになってしまいます。

収益還元法は建物の築年数や構造や面積に関わらず家賃収入のみを根拠に評価する方法ですので、築年数は新しいのに入居者が少ない物件は担保割れを起こしやすくなります。

担保割れ物件は買わない方が無難な物件

担保割れ物件は簡単に言えば「価格が高すぎる」か「収入が少なすぎる」のかのいずれかです。

相場よりも高い不動産で収益も上がっていない物件を購入するので、あまりお得な物件だとは言えません。

むしろ非効率な投資をしていると言えるでしょう。

そのため、担保割れ物件はは買わない方が無難です。

購入するのであれば、購入後にしっかりと収益を上げることができる経営計画を立てた上で購入しましょう。

担保割れ物件に融資する方法

担保割れの物件は融資を受けにくいことは間違いありません。

しかし、次のいずれかの方法であれば担保割れ物件でも融資を受けられる可能性があります。

  • 追加担保を要求する
  • 金利を引き上げて融資する

また、担保割れ物件に対して融資をするかどうかは最後は金融機関の方針次第ですので、不動産投資ローンを積極的に取り扱っている金融機関であれば、担保割れ物件でも融資を受けることができる可能性があるでしょう。

担保割れ物件に融資をする方法について詳しく見ていきましょう。

追加担保を要求する

他の不動産などを担保に入れて担保割れを補う方法です。

例えば購入する不動産の評価額が3,000万円、融資額が4,000万円の場合、1,000万円が担保割れです。

そのため、自宅の土地建物などの不動産を担保に入れて不足額を補うことで担保割れを解消します。

先に抵当権がついている不動産は担保として活用することはできないので、何も抵当権がついていない不動産を持っている人だけが利用できる方法です。

金利を引き上げて融資する

担保割れはそのままにして、その分金利を引き上げて融資をする方法もあります。

担保割れがあるということは金融機関が回収不能になるリスクが高くなるということですので、その分を金利に転嫁してリスクヘッジする方法です。

金融機関によって異なりますが、1%〜3%程度金利が上昇することもあります。

最後は銀行の方針次第

基本的に担保割れ物件は融資しないのが不動産投資ローンの原則です。

しかし、最後は金融機関の方針次第で担保割れ物件に対して融資をするのかしないのか、どのような条件であれば融資をするのかなどが決まります。

担保割れがあっても、申込者の年収が高く「家賃収入がなくても給与所得から返済できる」と判断されれば追加担保なしで融資することもあります。

「担保割れになりそうだからお金を借りることができるかどうか不安」という人はまずは率直に金融機関へ相談してみましょう。

不動産投資の始め方はこちらの記事をご覧ください。

まとめ

担保割れとは融資額よりも不動産担保の価格が下回ることです。

金融機関にとっては返済不能になった時のリスクが高いので原則的に担保割れ物件に対して融資は行いません。

また、不動産投資ローンにおける担保割れは「販売価格が高すぎる」か「家賃収入が少なすぎる」といういずれかの理由のよって起こるものです。

お得な物件とは言えないので担保われになるような物件を購入することはおすすめできませんが、もしも購入する場合には追加担保を入れたり金利を引き上げて融資をするなどの方法があります。

詳細な対応は金融機関によって異なるので、まずは金融機関へ相談してください。

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