融資

不動産投資のローンにおける繰上げ返済のメリット・デメリットや判断ポイントを紹介

不動産投資

ローンを借りて始めた不動産投資がある程度軌道に乗り、手元に資金が積み上がってくると、繰上げ返済で早期にローンの完済をめざすべきか迷う方は多いです。

ローン=借金というイメージが強いとできるだけ繰上げ返済をした方がいいように感じますが、実は投資家それぞれの意向や状況に応じて繰上げ返済の要否の判断は変わってきます。

今回は繰上げ返済のメリット・デメリットや、自分が繰上げ返済をすべきか判断する上でのポイントを説明します。

繰上げ返済のメリット

まずは、繰上げ返済のメリットは大きく分けて3つあります。順に紹介していきます。

毎月のローン支払額が軽減される

繰上げ返済には一般的に毎月の支払額を減額する方法と、ローンの完済時期を早める方法の二つが存在します。

前者を選択して月々のローン支払額を減らすことで、不動産投資の月々の収支を安定させることが可能です。

順調であれば黒字の幅が拡大することになりますし、今後空室が発生した場合等にも、赤字に陥るリスクが軽減します。

完済時期が早まる=次の物件購入が早期におこなえるようになる

繰上げ返済では、ローンの完済時期を早めることも可能です。

それ自体誰にとってもメリットのあることではありますが、不動産投資を継続的におこなう場合にはより重要な意味を持ちます。

ローンを早期に完済することで、ローンの対象になっていた物件を早期に担保にして、新たなローンが組めるようになります。これは早期に新たな物件を購入できるようになることを意味しています。

不動産投資の規模を早く拡大させたい人にとっても繰上げ償還のメリットは大きいということが言えます。

金利上昇リスクを回避することができる

変動金利でローンを借りている方には特に当てはまるメリットですが、変動金利の水準は経済環境によっては今後上昇する可能性もあります。

金利が上昇すれば月々の住宅ローンの負担も当然増えます。現状では収支が問題ないとしても、将来ローン負担の増加によって収支が悪化するリスクがあります。

ローンをできるだけ早く繰上げ返済すれば、将来、金利上昇した際の残高が小さくなるので、金利上昇の影響を抑制できます。

もちろん理想的な形として、完済してしまえれば、将来の金利の状況は関係なくなります。

繰上げ返済をおこなうデメリット

繰上げ返済はメリットばかりではなく、デメリットも存在します。続いては繰上げ返済のデメリットについて3つ紹介します。

手数料がかかる

最も端的なデメリットは手数料がかかる場合があるということです。

近年ネットバンキングなどを中心に繰上げ返済の手数料が無料の金融機関も多くなってきましたが、金融機関によって手数料の形態は異なりますし、窓口での繰上げ返済では依然手数料が発生するケースが多いようです。

そもそもローンを組む前に金融機関の繰上げ返済手数料については確認して契約することが望ましいといえます。

うっかり手数料の高い金融機関でローンを借りてしまった方は、極力少ない回数で一気に繰上げ返済するなどの工夫が必要になってきます。

手持ちの現金が少なくなることで、急な出費に対応できなくなる

自分の生計が立たなくなるほどの額を繰上げ返済してしまう方はあまりいないと思いますが、それ以外にも注意が必要なのが、建物の修繕や入居者が変わる際の清掃等にかかる費用です。

繰上げ返済を積極的にしすぎると、将来こうしたまとまった出費に充てる現金が不足するリスクがあります。

繰上げ返済は計画的におこなうと共に、多少の予想外の出費にも耐えられるように、充分な手持ちの現金をしっかりと確保した上でおこなうことが大切です。

物件購入のチャンスを逃してしまう可能性がある

先のメリットのところで「早期完済により新たな物件購入をしやすくなる」と書きましたが、一方で、手持ち現金がなくなってしまうことで目先の物件購入のチャンスを逃してしまう可能性もあります。

この時、ローンを早期完済した後に物件を購入するか、今の手持ち現金ですぐに物件を購入するか、どちらが得かは手持ちの現金額、既存のローン規模と追加の借入余地、そして今購入可能な物件の価格帯などによって変わってきます。

例えば、今ある現金を頭金にして購入できる物件があり、その物件に投資すると魅力的な利回りを獲得できる場合に、せっかくの手持ちの現金を繰上げ返済に充ててしまうと、投資のチャンスを逃してしまうことになります。

繰上げ返済をすべきかの判断ポイント

繰上げ返済のメリット・デメリットどちらが大きいかは、投資家それぞれが置かれている状況によって変化します。

ここでは、不動産投資において、自分が今繰上げ返済をすべきか否か判断すべきポイントを3つ紹介します。

現在の不動産投資の月収支

不動産投資の月収支が少ない、もしくは赤字という方は、繰上げ返済を検討した方がいいでしょう。

今後の金利変動や空室の発生等の状況変化によって、より収支が悪化するリスクがあります。

ローンの繰上げ返済により月々の費用を極力減らすことで、不動産投資の収支を安定させる意義が大きいといえます。

手持ち現金+追加のローン契約余地

これは不動産投資の規模をさらに拡大する意欲がある人の判断ポイントになります。

現在まだ追加でローンを組むことができ、かつ手持ち現金と合わせればすぐに新しい物件に手が出る場合には、繰上げ返済をせずにすぐに物件購入をしたほうがいいと思います。

一方で、そこまでに満たない場合には、繰上げ返済を進めて早期にローンの追加借り入れができる状態になることが望ましいと言えるでしょう。

利回り

不動産の利回りと金融機関のローン金利水準を比較することも重要です。

例えば現在は歴史的な低金利ですので、多くの場合不動産の利回りがローンの金利水準より高くなります。

こうした局面で不動産投資が軌道に乗っている場合は、極力ローン返済に資金を充てずに、できるだけ不動産投資に資金を回すことが、収益の最大化に寄与します。

逆に今後もし、住宅ローン金利は高いのに不動産投資などで充分な利回りを獲得することが難しい局面が訪れた場合は、積極的に繰上げ返済を検討すべき、ということになります。

不動産投資の繰上げ返済はメリット・デメリット両面を踏まえて判断を

不動産投資における繰上げ返済はメリット・デメリット両面があります。

そしてメリット・デメリットどちらの影響が大きいかは投資家によって異なります。

したがって、必ず繰上げ返済をすべき・すべきでないと一概に言えるものではなく、それぞれが自分の判断で繰上げ返済の要否を検討することが大切です。

今回後半で紹介した判断するポイントを踏まえて、自分にとって繰上げ返済のメリットが充分大きいかどうかを考えた上で、実行に移すことをおすすめします。

不動産投資をする際の融資の審査基準や金利についてはこちらの記事で解説してます。

【無料】不動産投資家タイプ診断はこちら