不動産投資

不動産投資における空室率の水準と空室をおさえる対策とは?

不動産投資

賃貸マンションにて不動産投資をおこなう場合に、気になるのは空室リスク。

空室の発生は不動産投資の収益率を低減させるため、回避したい一方で、空室を減らす方法がわからないという方も多いでしょう。

今回の記事では一般的な空室率を紹介した上で、その空室を抑制するために取り組むべきポイントを紹介します。

賃貸物件の空室率の水準はどのくらい?

空室率の対策を考える前に、まずは空室率の水準を抑えておきましょう。都市圏で見ても空室率は意外に高く、空室リスクを無視した不動産投資は危険であることがわかります。

首都圏の不動産投資物件の空室率

東京都内の賃貸住宅の空室率は、2020年9月時点(以下も特記ない限り時点は同じ)で、都内全域では13%。

この統計は23区内、市部で分かれていますが、おおむね13%強で同程度です。

ちなみに足元2年程度の推移を見ると、23区内は横ばいから微増傾向である一方、市部は大きく減少傾向にあります。

また、都外の首都圏では少々空室率が高くなり、神奈川県が17%、埼玉県が16%、千葉県が15%となっています。

過去2年で大きな変化はありませんが、神奈川県が微増、埼玉県は横ばい、千葉県は微増傾向にあります。

関西圏・中京圏の不動産投資物件の空室率

続いては関西圏・中京圏の空室率も見てみましょう。

関西圏の場合、大阪府が9%、京都府と兵庫県が13%。過去2年では大阪府が微増、京都府はほぼ横ばい、兵庫県が微減とはなっていますが、いずれも大きな変化ではありません。

また中京圏に属する愛知県は16%。一時は14%台を記録していたので、やや上昇傾向にあります。

ここまでの空室率の参照

不動産投資では空室の発生を前提として計画を立てるべき

以上のように、住宅需要が高いイメージのある都市部の賃貸住宅でも、空室率は10%前後〜10%台半ば程度となります。

これはつまり、平均で見れば10室に1室以上は空室が発生しているという計算です。「自分の投資物件では空室は起こらない」と決めて投資をおこなうのは危険といえるでしょう。

不動産投資にて利回りや収支を計算する際、期待が先行してつい空室のない状態で皮算用をしてしまいがち。

しかし、以上のような空室率の水準を踏まえると、空室は発生しうるものとして、保守的に計算をしたうえで投資判断をおこなっていくのが望ましいといえます。

不動産投資において空室リスクを抑制する方法

平均でみると都市部でも10%にのぼる空室率。

ある程度空室が発生することを念頭に不動産投資をおこなう必要がある一方で、不動産投資の収益性を高めるうえでは、やはり空室リスクを抑制する対策をしておくこともまた重要です。

続いては、不動産投資において空室リスクを最小化するための対策を紹介します。

空室対策①:退去を抑える工夫をする

当然のことながら、空室は現在住んでいる入居者が退去しなければ発生しないため、まずは退去者を出しにくくすることが最優先です。

ここで押さえておきたいのは、防ぎようのない退去と防ぐことのできる退去があることです。

例えば、入居者の進学・転勤・就職などによる退去は、物件がどんなに魅力的でも発生します。

つまり退去を完全になくす対策は存在しないため、後続で紹介するような、入居者を早期に獲得するための工夫をおこなうことも重要です。

一方で、入居者トラブルや住環境の不満などが原因の退去に対しては、対策の余地があります。

入居者が魅力に感じる質の高い住環境を整備しておくとともに、入居者トラブルを円滑に解決できる体制を整えておくことで、これらの理由による退去は抑制可能です。

なお、入居者トラブルに迅速・適切に対応するためには、24時間体制で物件を管理する必要があるため、特に兼業の不動産投資家では困難でしょう。

したがって兼業投資家の場合は、安心して入居者トラブルの対処を任せらえる質の高い管理会社を厳選することも重要です。

空室対策②:幅広い募集をおこなう

いくら退去を抑えようとしても、入居者の都合により、いずれかのタイミングで空室は発生するもの。そこで、空室発生時に、速やかに次の入居者が見つかる対策をしておきましょう。

幅広い対象に募集がかけられるよう、規模の大きい不動産仲介業者に入居者を募ってもらうのがおすすめです。

他には、近年増加傾向にある外国人の入居需要を捉える方法もあります。外国人の入居者を取り扱う仲介業者を利用すれば、さらに入居者獲得の可能性は高まるでしょう。

空室対策③:リフォーム費用をかける

住宅の設備は日進月歩のため、築年数が経つと設備はすぐに陳腐化します。

リフォームをおこなって入居者にとって便利な設備を積極的に導入することが、入居者の獲得につながるでしょう。

具体的なリフォーム箇所はリフォーム業者などと相談するのが基本である一方、無駄な費用をかけないよう、リフォームすべき箇所を絞りこんでおくことも大切です。

例えば、不動産サイトなどで同価格帯の賃貸物件を調べ、その物件についている設備などを確認し、自身が管理する物件に不足しているものを取り入れていく、といった方法があります。

空室対策④:内見で好印象を持ってもらうよう備える

入居者が物件を決めるうえで大切なのが内見。インターネットで物件選びをおこなう方が多い現代でも、最後には内見して物件の印象を見て決断するのが一般的です。

そのため、内見時に好印象を持ってもらうよう工夫することも、入居者の獲得において重要です。

室内を清潔に保つことはもちろんですが、エントランスや廊下などの共有部分のメンテナンスも怠ってはいけません。

複数の物件を内見して、最終決定する入居希望者も多いため、他の物件に印象面で見劣りしないよう、こまめなメンテナンスが大切なのです。

空室対策⑤:初期費用を抑える

入居者の多くが重視する費用面の工夫も重要ですが、月額賃料を安易に下げると、長期にわたり収益性が下がるため、最終手段にしたいところ。

そこでまず着目すべきは敷金・礼金など初期費用の引き下げです。

特に敷金については高額を徴収したところで、退去時には(物件の破損がなければ)大部分を返却することから、長い目で見れば引き下げによる収益性への影響は小さいと言えるでしょう。

そのほか、引っ越した当月の家賃を無料にするなどのフリーレントを導入することで、入居者の引っ越し時の負担を軽減することも一案です。

不動産投資の初期費用について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。

不動産投資では空室リスクの念頭におきつつ、空室を抑える工夫を

世の中の一般的な空室率水準を見ると、空室は「発生するもの」として考えておくことが重要。転勤・進学など、物件の質に関わらず発生する退出があることからも、空室を完全に回避することは困難といえます。

不動産投資において予算や収益性を分析する際には、このような空室リスクを踏まえて保守的に計算し、少々の空室が発生しても不動産投資が継続可能なよう、予算を組む必要があります。

一方、その中で少しでも空室リスクを抑制するためには、今回紹介したような、退出者を減らす工夫、速やかに入居者を獲得する工夫が大切です。積極的に入居者を募り、また不動産投資の物件の魅力を高めることで、空室の発生頻度の抑制や、空室期間の短縮化が可能です。

空室の発生を念頭に置きつつも、とりうる対策を施して空室リスクを抑制することが、不動産投資における収益の安定につながります。

【無料】不動産投資家タイプ診断はこちら