不動産投資をする際は売却する際の出口戦略が重要です。高い利回りを得ることができていたとしても売却することができなければ利益を確定することができません。
一戸建ては出口戦略が立てやすい不動産と言われています。
しかし、物件によっては売却がしにくいケースもあります。売却しやすい物件かどうかは購入する時に見極める必要があります。
当記事では売却しやすい物件と売却がしにくい物件の見分け方を解説します。
1.一戸建ては出口戦略が立てやすい
一戸建ての不動産は比較的売却がしやすく、出口戦略が立てやすいと言われています。
その理由は一戸建ての不動産は自分で住むために購入したい層が多いということがあげられます。
一棟アパートを売却する場合、その購入者は不動産投資家に限られます。
しかし、一戸建てであればその地域に住みたい人が購入する可能性があるため、購入する層が多いのです。
また、ワンルームマンションなど一人暮らし用の物件も購入せずに賃貸で住む人が多いため売却がしにくいケースが多いです。
一戸建ての不動産は自分で住むために購入する層のニーズが多いため売却しやすいということは覚えておくと良いでしょう。
2.売却しやすい一戸建ての特徴
一戸建ては比較的売却しやすい不動産です。しかし、一戸建ての中にも売却しやすい一戸建てと売却しにくい一戸建てがあります。
売却しやすい一戸建てとはどのような物件なのでしょうか。具体的に見ていきましょう。
(1)エリアのニーズにあっている
不動産は動かない財産です。そのため、不動産の所在地や周辺エリアが非常に重要です。
エリアには特性があるためそのエリアのニーズにあわせた建物を建てることが重要です。
例えば、学校が多く子育てに適した土地であればファミリータイプの3LDKや車庫付きの物件が好まれる傾向があります。
子供がいない夫婦や一人暮らしに適した建物が建っていてもエリアのニーズにあわず買い手はつきにくいでしょう。
エリアの特性があっている物件は借主もつきやすいため、継続して保有し続ける場合でも重要な要素となります。
一戸建てを購入する際はエリアのニーズにあった建物となっているか必ず確認するようにしましょう。
(2)値段が手頃
不動産を購入する際に予算は重要な要素の一つです。高級な不動産は家賃も高くなりますが購入層が一部の富裕層に限られてしまうため、買い手がつきにくくなります。
一般的な収入の人が買えるような手頃な物件であれば売却したい時にすぐに売却することが可能です。
(3)地型が綺麗
一戸建ての不動産は土地がついている点が大きな魅力です。建物は年数が経っていくと劣化していきますが土地は劣化することがありません。
一戸建て不動産を購入する際に重要となるのが地型です。
地型とは不動産の形のことで下図のように綺麗な正方形でしっかりと道路に面している土地は建て替えもしやすいため、売却もしやすいものです。
【綺麗な整形地の例】
一方で下図のように間口が狭い土地は使い勝手が悪いため、売却しにくい物件です。
【間口が狭い土地の例】
また、旗竿地になっている場合も、使い勝手が悪いため売却しにくくなります。
旗竿地とは下図のように道路に面する土地が少なく旗のような形になっている土地です。
このような土地は車を止めることができないなど、デメリットが多くありますので、綺麗な正方形の土地よりも売却しにくくなります。
【旗竿地の例】
(4)土地の広さが適切
一戸建ては土地の広さが適切であることが重要です。土地には建物を建てるために適した面積があります。
土地が狭いと小さな住宅しか建てることができないため、同じエリアであっても売却しにくくなる可能性があります。
また、広すぎても購入者層は一部の富裕層に限られたり、2区画に分轄して売却することになり、時間がかかることもあります。
また、周辺エリアの一戸建ての土地面積と同じくらいであるほうが売却しやすいと言われています。
広い一戸建てが並ぶ高級住宅街では大きな土地が人気がありますし、小ぶりの住宅が並ぶエリアでは狭い土地の方が売れやすいことが多いです。
土地の広さは周辺エリアのニーズにあった適切な土地であることが重要です。
3.売却がしにくい一戸建ての特徴
比較的売却がしやすいと言われている一戸建ての不動産ですが売却がしにくい物件もあります。売却がしにくい不動産の特徴を見ていきましょう。
(1)再建築ができない
一戸建ての中には道路付けや権利関係の問題によって再建築ができない場合があります。
再建築できない物件は建て替えて建物を建て替えたい方は購入することがありません。
築古のまま購入して住み続けたいと考える方は少ないため、買い手はつきにくく、周辺相場よりもかなり低い金額で売却することとなる可能性が高いでしょう。
(2)周辺に嫌悪施設がある
便利な場所にあり、綺麗な一戸建てであっても周辺に嫌悪施設がある場合は売却が難しいと言えるでしょう。
嫌悪施設とは風俗店など、品格を下げるような施設や下水処理場など不快感を与える施設です。
このような施設が周辺にある場合は便利なエリアであってもなかなか買い手がつかない可能性があります。
(3)周辺に売り物件がたくさんある
不動産は人気エリアとそうでないエリアがあります。
人気エリアは売り物が出ればすぐに売れてしまいますので、不動産仲介業者のサイト等を見て、たくさん売却物件が出ているようなエリアは需要が少ないエリアです。
売り物件がたくさん並んでいるということは価格を下げないと売却できない可能性がありますので、購入する前に周辺に売り物件がたくさん並んでいないかチェックしておくようにしましょう。
4.まとめ
一戸建ては比較的売却しやすい不動産です。そのため、初心者でも取り組みやすい不動産投資といえるでしょう。
しかし、一戸建ての中にも売却しやすい一戸建てと売却しにくい一戸建てがあります。
一戸建てを購入する際は利回りに注目するだけでなく、出口戦略を見据えて売却しやすい物件を購入することが重要です。
もし自分だけで結論を出すのが不安なら、不動産投資のプロに相談してみるのも方法のひとつです。
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不動産投資でお困りのことがあれば、ぜひ一度チェックしてみてください。