編集部の野々村です。
「擁壁(ようへき)物件は買わない方がいい」
あなたも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
郊外や地域によっては擁壁つきの物件があります。
先日、擁壁物件は売れないというニュースがありました。
擁壁とはなにか?
あまり聞いたことがない人もいるかもしれません。
これは石やコンクリートを積み上げて壁状にしたものです。
高低差がある土地を固め、不安定な地盤の崩壊を防ぐ役割があります。
お城の石垣をイメージするとわかりやすいのではないでしょうか。
昔は現代のようにコンクリートなどなかったので、大小さまざまな石を積み重ねて作り、雨水を排水するための重要な役割をしていたそうです。
人力で積み上げたことを想像すると考え深いものがありますよね。
昔も今も変わらない擁壁のリスクは、地震が発生したときや、大雨の際は崩壊の危険が一般的な物件よりも高くなります。
もちろん十分な強度があるとはいえ、不安がつきものですよね。
ちなみに、擁壁工事の費用としては、1㎡あたり3〜5万円ほどが目安と言われています。
広さにもよりますが、一般的な住居で10万円〜数100万円にもなり、物件の状態によって異あるため一概には言えません。
しかし、擁壁物件でもやり方次第では収益が見込める可能性があります。
それは、店舗や事務所による賃貸経営は、一般的な賃貸マンションよりも高い収益を見込める可能性があります。
テナントであれば、長く契約してくれることが予想されますし、条件によっては眺望をアピールでき、募集のメリットになることも考えられますよね。
でも、対象となる物件が人が集まるのか、駅から近いなど、立地条件も視野にいれる必要があります。
また、物件の規模が大きくなれば、それだけ強固な地盤を作る費用がかかり、回収できるか難しいところですよね。
擁壁の土地は安く売り出されていることが多いです。
その背景としては、将来的な工事費用がかかることを見越していることが現状です。
もし、擁壁の工事をしないで売却するにしても、売却時の価格が現在の価値より低い場合、売るに売れなくなってしまいます。
擁壁物件は売却時の価格にかなり影響するので、個人的にはオススメしません。
上級者向けの物件なので、まずは小さい金額から不動産投資を始めて、明確な出口が見える物件を購入していきたいですよね。
そして、収益が出る物件を購入、価値が低い物件には手を出さないなど、目利きの出来る不動産投資家を目指していきましょう。