アパート経営において物件選びは成功を左右するほど重要であり、慎重に調査・分析・選択しなければなりません。
ただ、アパート経営をはじめてみたい方のなかには、どのような条件をチェックしたらよいのか不明な点が多いのではないでしょうか?
そこで今回は、アパート経営での物件の選び方や見分ける方法を解説します。
とくに、アパート経営や不動産投資が初めての方は、ぜひ参考にしてみてください。
アパート経営で収益性の高い物件の選び方
アパート経営は数ある投資のなかでも、比較的安定的に収益を得られやすい投資手法の一つです。
ただし、はじめるに当たっては初期投資額が大きくなりがちであり、いかに収益性に優れた物件を購入するかが成功の鍵となります。
アパート経営で稼ぎやすい物件の選び方を解説していきましょう。
立地・利便性に優れた物件
アパート経営で稼ぎやすい物件の条件のひとつが、立地・利便性に優れた物件です。
アパート経営最大のリスクが空室であり、入居者が住みにくいと感じたら退居してしまうほか、次の入居者もなかなか決まらない悪循環に陥ってしまいます。
アパートを購入する際には、立地や利便性を念入りに調査しておきましょう。
たとえば、
- 最寄りの駅から徒歩10分以内
- 最寄りの駅がターミナル駅、または近く移動に便利
- コンビニや飲食店、ドラッグストアなどお店が周辺に多い
- 病院や市区町村役場などの公共施設が近くにある
- 銀行や郵便局など金融機関が周囲に多く便利
また、ターゲットがファミリー層なら小学校や幼稚園、大きな公園が近くにあるかもチェックしておきましょう。
管理・メンテナンスの行き届いた物件
安定的に稼げる物件は、管理体制が行き届いているのが特徴です。
管理やメンテナンスを十分におこなっているかをチェックしておかないと、見えづらい部分を見逃してしまい、後々大きな損害につながるケースもあり得ます。
重要なチェックポイントとしては下記が挙げられます。
- 管理人が常駐しているのか
- 共有部分の管理状態
- 修繕が計画的に実施されているか
- 定期点検を実施しているか
設備に力を入れている物件
入居者は立地や利便性にくわえて、部屋の広さや間取り、暮らしやすい設備が充実しているかをチェックします。
たとえば、
- 壁掛け薄型テレビが設置されている
- 宅配ボックスを備えている
- インターネットを無料で使える
- オートロックを導入している
- 防犯カメラを設置している
インターネットを無料で使える物件が人気のほか、一人暮らしで留守がちな方がインターネットで買い物する場合に備えて、宅配ボックスがあると便利です。
また、近年はセキュリティに関するニーズが高く、オートロックや防犯カメラの有無を気にする方も多くなっています。
ただし、設備が多ければよいわけではなく、トレンドに合った人気の設備が充実しているかがポイントです。
アパートのオーナーになってから、ごっそり設備を入れ替えることも可能ですが、多額な費用がかかります。
はじめから設備の充実しているアパートを購入したほうが、稼ぐ近道にはなるでしょう。
資産価値の高い物件
アパートをローンで購入する場合、金融機関は物件の資産価値を重視して審査します。
資産価値の低い物件を選んでしまうと、ローンの返済が滞るリスクがあると金融機関が判断し、ローンの申し込みを断られてしまいます。
資産価値の高い物件とは、地価の高いエリアにあって、しっかりと管理されている物件です。
築浅物件
物件の築年数は、アパート経営の将来性を左右するほどの重要な指標となります。
予算との兼ね合いもありますが、できるだけ築年数の浅い物件がおすすめです。
建物は古くなるほど大きな修繕費がかかるようになります。
アパート経営を開始してしばらくの期間はローンの支払いがありますし、その上大きな修繕費が必要になると経営が立ちゆかなく恐れも出てくるでしょう。
理想は築5年以内の築浅アパートです。
ほぼ新築に近い状態であり、しばらくは大きな支出を心配せずアパート経営に取り組めます。
高利回りが期待できる物件
利回りとは投資額に対する収益の割合を数値で表したものであり、投資すべき物件かを判断する大きな材料になります。
ただし、アパートの売買情報や販売図面に記載されている利回りは「表面利回り」が一般的です。
物件価格と家賃収入の予想から算出した表面的な収益性を表しており、コストを計算に入れていません。
利回りを計算する際には、維持管理費などコスト全般を考慮して計算する「実質利回り」をチェックするのがおすすめです。
アパート経営で稼げる物件を見分ける方法
アパートの選び方を理解したら、稼げる物件を見分ける方法も確認しておきましょう。
しっかり物件を精査したつもりでも、同じ条件の建物であっても状態や管理状況がそれぞれ異なります。
アパートのあるエリアのメインターゲットやニーズに対して、購入候補の物件が条件を満たしているかをチェックしなければならないのです。
周辺環境や市場の調査・分析
候補のアパートが立地と利便性に優れているとはいえ、周辺環境や市場の調査・分析はしっかりおこなっておきましょう。
たとえば、エリアの人口・世帯数や入居者の年齢層、単身者とファミリー世帯どちらがターゲットになるかなどを調査・分析し、候補のアパートがニーズにマッチしているかを明確にするのが重要です。
また、地域で人気の間取りや設備、広さごとの平均家賃を調査・比較検討すれば、エリアのニーズに合致した物件を抽出できます。
物件の状態を確認する
市場の調査・分析をおこなって収益を得られそうな物件だと判断できれば、次に建物の状態をチェックしておきましょう。
とくに、2000年に改正された建築基準法の耐震基準を満たしているかが重要です。
2000年の改正では、震度6強~7程度の地震で倒壊しない耐震性にくわえて、地盤調査が必須事項として追加されました。
地盤調査の結果に基づいて耐震診断・耐震補強工事を実施していない建物を購入してしまうと、大きな工事費がかかってしまいます。
初期投資額が大きく増えてしまうため、耐震基準を満たしているか、耐震補強工事を実施しているかをしっかり確認しておきましょう。
アパート経営は中古物件と新築どちらがオススメ?
アパートを選ぶ際、新築アパートか中古アパートのどちらにするか、悩むケースが少なくありません。
それぞれのメリットとデメリットを把握しておきましょう。
中古物件のメリット・デメリット
中古物件には下記のようなメリットがあります。
- 初期投資を抑えられる
- 個人売主の場合、消費税が不要
- これまでの空室率など稼働状況を確認できる
- 近隣とのトラブルの有無や治安などを確認できる
アパート経営で稼ぐという意味では、初期投資を抑えられるのは大きなメリットです。
オーナーや不動産会社から稼働状況や近隣・周囲の状況を直に聞けるのも、選ぶ際の参考になります。
デメリットは以下の事案が想定されます。
- 建物の状態や設備が古い場合がある
- 耐震性をしっかりチェックする必要がある
- 融資を受ける際の担保力が低い
中古アパートは築年数によって状態に不安があるほか、設備が古くなっている場合もあります。
購入してから大きな修繕費がすぐに必要にならないよう、あらかじめしっかりチェックしておくのが重要です。
新築物件のメリット・デメリット
新築物件のメリットは以下の通りです。
- 建物が新しく内装や外装がきれい
- 最新設備を導入している
- セキュリティがしっかりしている
建物がきれいで設備が充実しており、入居者を集めやすくなる点では有利なものの、以下のデメリットも気になります。
- 初期投資が多額になる
- 周囲の状況や近隣との関係などを把握しづらい
- ローンを組む場合は多額の頭金を用意しなければならない
中古アパートと比較して初期投資額が増大するほか、ローンを組む場合も多額の頭金が必要になります。
とくに、アパート経営にはじめて参入するのであれば、新築物件より初期投資額を大幅に抑えられる中古アパートの購入がおすすめです。
まとめ
アパート経営を成功させるには、収益を得られる条件の揃った物件を選ぶのが重要です。
とくに、不動産投資初心者であれば、初期投資を抑えられる中古アパートではじめてみるのがよいでしょう。
もし不明な点が多く不安があるのなら、不動産投資の専門家に相談するのがおすすめです。
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気になる方は、ぜひお気軽にチェックしてみてください。