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【3000万円が特別控除?】「相続空き家特別控除の特例」を活用しよう!

空き家を相続したものの、手間や管理コストに悩んで売却を検討している方がいるのではないでしょうか?

「相続空き家特別控除の特例」を利用すれば、売却時に大きな節税効果を期待できる場合もあるため、チェックしておきましょう。

今回は、「相続空き家特別控除の特例」の概要や適用を受けられる条件、申請方法などを徹底解説します。

空き家を相続して間もない方、または相続する予定のある方はぜひ参考にしてみてください。

「相続空き家特別控除の特例」とは

「相続空き家特別控除の特例」とは、平成28年度の税制改正によって創設された譲渡所得税の特例であり、「被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例」が正式な名称です。

親の死亡で空き家を相続したものの、手間や管理コストがかかるとして放置されている問題の対策として創設されました。

特例を利用すれば、相続した空き家を売却して得た売却益(譲渡所得)から最大3,000万円が控除されます。

ちなみに譲渡所得とは、売却価格から購入した際の金額(取得費)と仲介手数料や印紙税など、かかった譲渡費用を差し引いて残った金額です。

譲渡所得=売却価格-(物件の取得費+譲渡費用)

譲渡所得にかかるのが「譲渡所得税」であり、相続空き家特別控除の特例を利用すれば、3,000万円を超えた部分だけに税金がかかります。

たとえば、2,000万円で購入した物件を4,000万円で売却したケースで見てみましょう。

譲渡所得:売却価格4,000万円-取得費2,000万円=2,000万円

わかりやすく説明するため譲渡にかかる費用は省いていますが、いずれにせよ約2,000万円の利益が出ます。

通常は約2,000万円の譲渡所得に税金がかかるものの、3,000万円の控除を適用すると……

控除適用の譲渡所得:譲渡所得2000万円-特別控除3,000万円=-1,000万円

マイナスになりますから、つまり譲渡所得税は0円になるわけです。

上記のように、相続空き家特別控除の特例は節税効果が高く、条件にさえ適合していれば利用しない手はありません。

取得費が不明な場合は損する

物件購入時の取得費がわかっていれば問題ありませんが、不明な場合は「概算法」によって取得費を計算するように定められています。

概算法による取得費=売却金額×5%

たとえば、前述の計算では2,000万円の利益が出ても譲渡所得が0円だったものの、概算法で取得費を計算すると税金が発生してしまうケースがあるのです。

取得費が不明なケースで見てみましょう。

概算法による取得費:売却金額4,000万円×5%=200万円
譲渡所得:売却金額4,000万円-(概算法による取得費200万円+特別控除3,000万円)=800万円

0円だった譲渡所得が一転して800万円になってしまい、800万円に税率を掛けた譲渡所得税を納めなけれなりません。

仮に10年以上住んでいた物件の場合、14.21%の譲渡所得税がかかるため、上記のケースでは約113万円もの大きな負担が生じています。

割高な税金で損をしないように、物件購入時の価格を証明できる売買契約書や領収書は必ず大事に保管しておきましょう。

「相続空き家特別控除の特例」が適用される条件とは

前項で解説したように、相続空き家特別控除の特例が適用されるか否かでは税金の負担が大きく違ってきます。

所有している空き家を将来的に相続したい、また相続される予定がある場合には、適用条件をしっかりと確認しておきましょう。

相続開始まで一人暮らしでだった

お亡くなりなった方が、相続開始まで一人暮らしをしていた住宅でなければなりません。

一人暮らしだった事実を証明するためには、「被相続人居住用家屋等確認書」や亡くなった方の住民票、電気ガスの開栓証明書などが必要となります。

適用期限がある

相続された日から3年経過した12月31日まで、かつ2023年12月31日までに譲渡しなければなりません。

マンションは利用できない

区分所有建築物(マンション)は適用外です。

相続空き家特別控除の特例は耐震性の低い空き家を対象としており、マンションのように修繕計画に基づいて定期的に補修されている建物は適用外になります。

また、旧耐震基準の空き家が対象であり、建築基準法の耐震基準が改訂された1981年5月31日までに建築された建物に限られているため、注意してください。

相続から譲渡まで空き家である

相続してから譲渡が完了するまで、誰も住んでいない空き家でなければなりません。

譲渡が完了するまでの期間に事業や貸付をおこなったり、人が住んでいたりした場合には適用外となります。

土地も相続しなければならない

建物だけではなく、土地も相続していなければなりません。

貸地に建てられた建物部分だけを相続した場合は、適用外になります。

同じ被相続人で2度目は不可

亡くなった方からの相続で、すでに相続空き家特別控除の特例を利用している場合、再度の利用はできません。

買主が第三者である

空き家の譲渡先である買主は、相続した人とは無関係の第三者でなければなりません。

配偶者や親族はもちろん、同族会社など相続人と特別な関係にある人や会社に売却した場合は適用外になります。

売却金額が1億円以下

相続した空き家を売却した際、売却金額が1億円以下でなければなりません。

複数の相続人と一緒になって売却した場合や、複数年にわけて売却するようなケースも合算されるため注意が必要です。

耐震リフォームするか建物を取り壊する必要がある

相続空き家特別控除の特例は旧耐震基準で建築された家を対象としているものの、耐震性の低いまま売却すると適用外となります。

つまり、建物を解体して取り壊すか、または耐震リフォームをおこなって一定の耐震性を満たした状態で売却しなければ控除を利用できないのです。

「相続空き家特別控除の特例」申請方法

前項の適用条件に適合しているのなら、申請方法を確認しておきましょう。

申請は確定申告でおこないますが、控除の適用で納税額が0円になっても申告は必要なので注意してください。

確定申告の際に下記の書類を添付します。

  • 譲渡所得の内訳書
  • 土地と建物の登記事項証明書
  • 土地と建物の売買契約書のコピー
  • 被相続人居住用家屋等確認書
  • 耐震基準適合証明書または建設住宅性能評価書のコピー

被相続人居住用家屋等確認書は、当該空き家が所在している自治体に申請して交付を受けましょう。

まとめ

相続空き家特別控除の特例を受ければ、大きな節税効果が期待できます。

相続しても使い道がないのなら、早めに売却して適用を受けるのがおすすめです。

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